TW2『シルバーレイン』、TW3『エンドブレイカー!』がメインのキャラブログ。
mauve:ゼニアオイ。花言葉は信念、母性愛/bixbite:紅色の宝石。石言葉は欲情を刺激 それぞれエストの誕生日の花と石。
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ふしぎなふしぎな鏡。小さなエルフの娘が家で見つけたへんなもの。
覗き込むと、声が聞こえる。鏡なのに自分が映らない。へんなの。
ずっと覗き込んでいると、風景が見えた。
自分より背が高く、年上の娘。少し日焼けして血色もいい自分と比べると、とっても色白。
牡丹の花に似た作り物が先端に付いた長い杖と、何のものとも分からぬ白い衣と青いスカート。
杖を一振りすれば、彼女に殺到してきた異形が一瞬で消し炭になる。
きれいで、つよい。
私もあんなふうになれたらいいのに。強くて、美人に………
ずっと覗き込んでいたものの、いつの間にか寝てしまっていて、気が付いたら夕方。
そんなところで寝ていたら風邪をひくという父の注意もうわの空で、
小さなエルフはさっきまで手の中にあったはずのへんな鏡を探していた。
覗き込むと、声が聞こえる。鏡なのに自分が映らない。へんなの。
ずっと覗き込んでいると、風景が見えた。
自分より背が高く、年上の娘。少し日焼けして血色もいい自分と比べると、とっても色白。
牡丹の花に似た作り物が先端に付いた長い杖と、何のものとも分からぬ白い衣と青いスカート。
杖を一振りすれば、彼女に殺到してきた異形が一瞬で消し炭になる。
きれいで、つよい。
私もあんなふうになれたらいいのに。強くて、美人に………
ずっと覗き込んでいたものの、いつの間にか寝てしまっていて、気が付いたら夕方。
そんなところで寝ていたら風邪をひくという父の注意もうわの空で、
小さなエルフはさっきまで手の中にあったはずのへんな鏡を探していた。
「あの子を引き取った親類の家は必ずボヤになる」
「身寄りがない」
「母親が別嬪だったからあの子もきっと」
「まったく、親はどういう神経をして」
「義姉さん、あの子の親は死んでいるんですよ」
終焉に終焉をもたらす世界から、鏡を通してこちらを覗いている少女と同じ名の乙女は、
生まれてこの方悪評にまみれていた。
制服も着物をも軍服のように着こなし、香水の代わりに恐れを纏った若い女。
血の川のような髪に月長石の瞳、色白の美貌は祝福されたものでなく、どこか不吉なもの。
親戚中の鼻つまみ者、別嬪なのに気性は荒く、向いているのは異形退治ばかり。
頭の中身は復讐しか詰まってない。
同じ名前の娘二人が出会う日は、未来永劫ないだろう――
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